
近年、ニュースなどで住民税の非課税世帯を対象とした給付金などを耳にすることもあるかと思います。
住民税非課税世帯であれば、国民健康保険料の軽減、国民年金の免除、保育料の無償化などのメリットを受けることができますが、実際に自分が住民税非課税世帯にあたるのかどうかわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「住民税非課税世帯」とは、世帯の全員の住民税が非課税(0円)である世帯のことなのですが、今回は「住民税が非課税」とはどのような世帯が該当するかご紹介いたします。
1.住民税とは
「住民税」は原則として自分がその年の1月1日時点で住んでいる市区町村と都道府県に納める税金です。
そして、住民税の金額は毎年6月頃に決定され、その年の税額がいくらかという内容の通知が区役所等から発送されることになります(非課税の場合は通知が送られないこともあります。)。
住民税はその年の前年の1月から12月までの所得に対してかかる税金のため、所得を得たタイミングと税金の支払いをするタイミングが1年ずれることになります(新卒で入社した方が2年目から住民税が天引きされるのはこのような理由からです。)。
2.非課税の基準について
住民税は均等割額、所得割額で構成されており、非課税とはその均等割額、所得割額がどちらも0円であることです。
均等割額、所得割額が0円になる条件(注)は以下のとおりです(令和8年度の場合)。
(注)住民税が非課税となる要件は住んでいる市区町村によって異なります。
(今回のコラムでは永瀬事務所のある荒川区の場合を記載しています。)
① その年の1月1日現在、障害者・未成年者・寡婦又はひとり親で、前年の合計所得金が135万円以下の方
② その年の1月1日現在、生活保護法の規定による生活扶助を受けている方
③ 同一生計配偶者又は扶養親族のいない方:前年の合計所得金額が45万円以下の方
④ 同一生計配偶者又は扶養親族のいる方:
前年の合計所得金額が35万円×(同一生計配偶者+扶養親族数+1)+31万円以下の方
(同一生計配偶者又は扶養親族とは前年の合計所得金額が58万円以下の方をいいます。)
上記の合計所得金額を給与収入の金額で表した場合、給与収入の金額が次表の金額以上の場合に均等割額が生じ、非課税ではなくなります。

3.令和7年度税制改正(年収の壁引き上げ)の影響について
令和7年度税制改正により、所得税の「基礎控除」や「給与所得控除」に関する見直しがあり、所得税が非課税となる基準が給与収入103万円から160万円に引き上げられました。
一方、住民税については、「基礎控除」に関する見直しはなく、「給与所得控除」が最大10万円引き上げられる改正が行われています。
結果として、給与収入により住民税の非課税判定を行う場合にはこれまでと比較して基準が10万円上がっていますが、給与以外の所得(不動産所得など)により住民税の非課税判定を行う場合にはこれまでと基準の変更はないことになっています。
4.まとめ
住民税が非課税であることにより、国民健康保険料の軽減や保育料の無償化などのメリットを受けることができるほか、住民税非課税世帯が対象となる給付金などは今後も生じることが想定されます。
自分が非課税であるかどうかを知っておくことで制度の受け漏れを減らすことにつながります。
近年は年収の壁の見直しなどいろいろな基準の改正が相次いでいます。
荒川区の税理士 永瀬事務所では、税改正に関する情報をわかりやすくお伝えしています。
税理士変更等お気軽にご相談ください。
