令和6年度税制改正大綱が閣議決定され、令和6年10月1日から倒産防止共済の改正がされることとなりました。
● 倒産防止共済の改正とは
経営セーフティ共済改正によって、掛金の損金算入に制限がかけられました。
その制限とは、2024年10月1日以降解約してすぐに再加入しても、解約日から2年間は掛金を損金として処理できないというものです。
これによって、短期間で解約・再加入を繰り返すメリットが得られなくなりました。
● 改正することになった背景とは
今回改正が行われることになった理由は、経営セーフティ共済を不適切に利用する加入者が相次いだためです。具体的には、短期間で任意解約と再加入を繰り返すというものです。
短期間で解約・再加入を繰り返す理由は、税制上の優遇措置を目的にしているからです。
改正前:解約金600万 – 再加入した場合の保険料240万 = 雑収入360万
改正後:解約金600万 – 再加入した場合の保険料0万 = 雑収入600万
※改正後は保険料は経費に出来ないため、解約した保険金は全て雑収入(利益)になります。
● 解約する際の注意点
① 9月30日までに40カ月を超える場合は一度解約して再加入する
改正までに加入期間が40カ月を超える方は、一度解約して再加入を検討してみてください。
加入から40カ月以上経つと解約手当金の支給率が100%となるので、掛金をすべて取り戻すことが可能です。
改正前に再加入すれば、2年間は経費計上できないという制限を受けることもありません。
② 40か月未満の場合元本割れを起こす
加入期間が浅く、9月30日までに40カ月を満たないのであれば、加入を継続するのがおすすめです。解約手当金の支給率は加入期間によって変動するため、40カ月未満だと掛金が100%で戻ってくることはなく、損をする可能性があります。
荒川区の税理士 永瀬事務所では初めて会社設立をされる経営者様のサポート体制を整えていきます。お気軽にご相談ください。