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TOKYO AIM第1号

2011年7月15日、東大発の創薬ベンチャー企業、メビオファーム㈱がTOKYO AIMに上場しました。新規上場企業数がわずか19社であった2009年にTOKYO AIMが誕生して以来初の上場企業となりました。

1・TOKYO AIMとは
金融商品取引法の2008年改正で導入された「プロ向け市場制度」に基づき、適格機関投資家、上場会社、大会社、総資産3億円以上などの条件で証券会社 の承認を得た個人を含むプロ投資家向けに、ロンドンAIM(Alternative Investment Market)をモデルとして、東京とロンドンの両証券取引所が共同で設立した市場です。

他の市場にはない低コストと短期間というメリットを用意し、成長力のある企業には新たな資金調達の場を、プロ投資家には新たな投資機会を提供しようとしています。
国際化も視野に入れられており、開示言語に英語、会計基準に国際会計基準・米国基準が選択可能なので、海外企業にとっては翻訳や基準の組替コストがかかりません。

2・J-Nomadの役割
Nomad(Nominated Advisor)となるのはおもに証券会社であり、上場希望企業のアドバイザーとして資金調達への助言・指導のほか、上場適格性を評価し、上場後も規則遵 守や情報開示のサポートを行います。企業と緊密なJ-Nomadが実質的な上場審査を行うため、申請から10営業日という短期間での承認が可能となってい ます。

3・TOKYO AIMの今後
メビオファーム㈱が上場直前に予定の新株発行を中止した影響もあり、残念ながら上場日から売買が成立しないという状況になりましたが、シンガポールを基 点とする証券会社がJ-Nomadとなり、海外のビジネスチャンスを志向する企業を上場させたことは、日本の証券市場、プロ投資家にとってスピードを要求 されるグローバル化に対する試金石と言えるのではないでしょうか。

他の市場との比較/他市場/TOKYO AIM

上場承認までの期間/上場申請から2~4ヶ月/原則として上場申請から10営業日

上場基準/株主数、時価総額、売上高、利益等の数値基準あり/数値基準なし
J-Nomadが上場適格性を評価

内部統制報告書/必須/任意
四半期開示/必須/任意
監査証明/ 最近2年間/最近1年間
開示言語/日本語/日本語または英語
会計基準/日本基準/日本基準、国際会計基準、米国基準
投資家/制限なし/プロ投資家、日本非居住者

お見逃しなく!

ロンドンAIMは世界で最も成功した新興市場であると言われます。
1995年の設立以来、3100以上の企業が10兆円(単純平均1社あたり30億円)を超える資金調達を行っています。AIMの2009年度経済効果は、 57万人の正規雇用者の創出、対GDPで3兆円超のプラス、約2600億円の税収貢献との調査結果があります(Grant Thornton analysis)。
2011年6月末現在のAIM上場企業1151社の時価総額は9兆8620億円にのぼります。

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