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避けたい、M&A(合併・買収)後の減損損失

昨今、「○○社、××億円の減損損失計上により当期赤字」「△△社、□□事業でのれん減損により大幅減益」といった記事を多く目にするようになりました。多額の減損損失の計上は、会社の経営危機に直結するケースもあり、避けたいものです。
「減損」という言葉がよく見られるようになった背景には、企業の事業戦略手段としてのM&A の活発化がありますが、M&A 後に「減損」が生じてしまう要因、M&A 時の注意点について触れていきます。

減損(損失)発生のメカニズム
減損は、M&A に関係して発生するケースがかなりの割合を占めると考えられます。対象会社の資産と負債の差額である純資産が100 の会社を、150 の対価で買収すると50 の「のれん」がバランスシートに計上されます。この「のれん」はその時点では換金価値を持つものではなく、将来買収対象となった企業が獲得する利益や、買収後の「シナジー(相乗効果)」を期待し、これを買収時点で先に支払っているものというイメージです。もし、買収時点で期待した対象会社の利益が予想通りに獲得できなかったり、買収後の「シナジー」が期待したとおりに発現しなかったりすると、これを見込んで支払った金額である上記の50(のれんとして計上されている)は回収できなくなってしまいます。回収できなくなった「のれん」をバランスシートから消し、損失計上する処理が「減損(損失)」です。

減損(損失)発生リスクをできるだけ下げるために
企業の事業戦略において、「ヒト、モノ、(カネ)、時間、情報、ネットワーク」といった経営資源を効率的に獲得できる可能性のあるM&A は、有力な選択肢のひとつになりえます。一方で、M&A は企業にとって大きな投資であり、失敗すれば「減損」というかたちで損失が計上されるリスクを負うことにもなります。
そのため、投資を実行する前に対象会社の収益性や、将来の収益に基づく買収価格(いくらまで支払ってよいか)をしっかりと見極めることが重要です。具体的には、財務・税務、法務、環境、IT といった様々な側面から対象会社を調査し(デューディリジェンスの実施)、その結果に基づいて対象会社を買収する適正な金額を定量化することが必要です(バリュエーション)。

お見逃しなく!
「減損損失」が計上されるということは、M&A によって「高い買い物」をしてしまったということです。「高い買い物」をしないためにも、買収前の調査(デューディリジェンス)や、適正な買収価格の算定(バリュエーション)が重要になります。
また、買収プロセスが進むと、「この買収をなんとしても実現することが重要だ」というように、手段が目的化してしまうこともあるようですが、調査の過程で買収に不利な事実等が出てきたら、その時点で一度立ち止まり、買収価格を引き下げる交渉を行う、買収自体を断念するなど冷静に経営判断を下すことも必要となります。

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